パパスキーヤーが教える誰でもできるスキーメソッド「⑥超重要だけど意外と知らない重心移動の使い方」

パパスキーヤーが教える誰でもできるスキーメソッド「⑥超重要だけど意外と知らない重心移動の使い方」

みなさんこんにちは、パパスキーヤーの「YUMARO(ゆうまろ)」です。

「誰でもできるスキーメソッド」シリーズも第6弾になりました!これまではどちらかというとお手軽にできることを優先的にお伝えしてきたのですが、今回は、誰でもできるというコンセプトは変えないものの、少し本質的な(これまでと比較すれば難しい)ところにも踏み込んで行きたいと思います。

テーマは、「重心移動」です。

ぼくの感覚としては、スキーは「重心移動で滑る」と言ってしまっても過言ではないくらいです。重心移動を使いこなせればスキーがもっと楽に、もっとうまく滑ることができること間違いなしですので、ぜひみなさんもポイントを覚えていってくださいね。

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重心移動とはスキー板と重心(おへそあたり)の相対的な位置関係の変化のこと

まずはじめに、ここで言う「重心移動」とは何を指しているのかを明確にしましょう。ここでの重心移動とは、「スキー板と重心(おへそあたり)の相対的な位置関係の変化」を指しています。

スキー板に対して体の真ん中(重心)がどのあたりにあって、どのように動かしたら(移動したら)よいか?これが「重心移動」のお話になます。

みなさん定義はご理解いただけましたか?定義がわかったら、次は重心移動の目的についていっしょに考えていきましょう。

重心移動の目的はスキー板に効率よく荷重できるポジションを作ること

みなさん、例えば地面に落ちている空き缶を踏んでつぶしてくださいと言われたら、空き缶のどこに立ちますか?

おそらく、1番力が加えやすいように、空き缶の真上に立って、真上から踏みつぶすのではないでしょうか?1歩下がったり、1歩前に出たりしたところからでは力がうまく入らないからそんなことしませんよね?このときの重心は空き缶の真上にあり、このポジションが1番効率的に力を加えられる(荷重できる)位置だったということです。

この例で明らかなように、荷重するためには効率的なポジションが存在するのです!!そして、それは荷重する対象の真上というのがシンプルな結論です。

スキーも、スキー板に荷重してターンをするスポーツなので、なるべく効率的に荷重できるポジションを作りましょうというのが「重心移動」の目的なんです。

空き缶は止まっているので簡単なのですが、スキー板はエッジングをしながら(斜面に対して傾けながら)斜面をターンして滑っていくので、単純に真上に立っていればいいというわけにはいきません。そこで、ターンの局面ごとに重心移動の方向について説明していきます。

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ターン前半はターン内側前方向に重心移動

ターン前半は、スキー板の先の方(「トップ」と言います。)で雪をとらえてターンを開始します(スキーのトップの幅が広いですよね?あそこで雪をとらえるイメージです)。そのためには、スキー板のエッジを雪面に立てて、トップに近いところに荷重をしてあげる必要があります。

この位置に荷重するための重心の位置が、「ターン内側前方向」ということになります。おへその位置が下の図の赤丸の位置に来るようなイメージで、ターン内側の前方向に体を運んであげましょう。すると、自然とトップ側に荷重がかかって、トップから雪をとらえることができるようになるはずです。

ターン前半の板と重心(赤丸)の位置関係
ターン前半のポジション(後ろから)
ターン前半のポジション(前から)

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ターン中盤はターン内側横方向に重心移動

ターン中盤は、スキー板の真ん中(「センター」と言います。)にしっかり荷重して板をたわませて板の回転力を引き出していくところです。そのためには、スキー板の「面」に対して真上に立っていきましょう。ここで注意点は、板はエッジングするために傾いている状態のため、雪面に対して真上に立つのではなく、板の「面」に対して真上に立つ必要がある点です。大きな違いなので注意しましょう!!

この位置に荷重するための重心の位置が、「ターン内側横方向」ということになります。おへその位置が下の図の赤丸の位置に来るようなイメージで、ターン内側の横方向に体を運んであげましょう。すると、自然とセンターど真ん中に荷重がかかって、しっかりと板をたわませて回転力を引き出せるはずです。

ターン中盤の板と重心(赤丸)の位置関係
ターン中盤のポジション(後ろ)
ターン中盤のポジション(前から)

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ターン後半は板の真上後ろ方向に重心移動

ターン後半は、次のターンに向けてターンを仕上げていくステージです。ターン前半、中盤とターン内側にあった重心をスキーの真上に戻していきます(戻さないといつまでも山側に体が残ってしまい、次のターンにスムーズに入れなくなります)。また、スキーの前(トップ)と後ろ(「テール」と言います。)でいうと、テール側を使ってあげるとスキーの抜けがよくなるので、少しテール側に荷重をして行きましょう。

この位置に荷重するための重心の位置が、「ターン真上後ろ方向」ということになります。おへその位置が下の図の赤丸の位置に来るようなイメージで、ターン内側にあった重心をスキー真上の後ろ側に運んであげましょう。すると、自然とエッジングがゆるんでいき、次のターン前半に入りやすい姿勢がつくられていくはずです。

ターン中盤の板と重心(赤丸)の位置関係
ターン後半のポジション(後ろから)
ターン後半のポジション(前から)

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まとめ

と、いうことで、今回は「重心移動」についてお伝えしてきました。これまでのテーマよりも若干難しい概念かもしれませんが、超重要事項ですので、ぜひぜひ取り入れてみてください。効果は絶大ですよ!!

それでは、最後におさらいしていきましょう。

「⑥超重要だけど意外と知らない重心移動の使い方」

  1. 重心移動とはスキー板と重心(おへそあたり)の相対的な位置関係の変化のこと
  2. 重心移動の目的はスキー板に効率よく荷重できるポジションを作ること
  3. ターン前半はターン内側前方向に重心移動
  4. ターン中盤はターン内側横方向に重心移動
  5. ターン後半は板の真上後ろ方向に重心移動

ちなみに、ぼくが使用しているスキーはこちら↓↓↓

使用スキー:ROSSIGNOL HERO ELITE ST TI 167cm

以上、最後までお読みいただきありがとうございました。

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